すぐ充電がなくなる…iPhoneのバッテリー診断で劣化状況を確認しよう!
「最近、iPhoneの充電の減りがはやい」「アプリの起動に時間がかかる」このように思ったことはありませんか?その症状、バッテリーの劣化が原因かもしれません。iPhoneのバッテリー状況の診断をすることで、その問題の解決策が見つかるかもしれませんよ。
今回は、iPhoneのバッテリー診断のやり方や、バッテリーが劣化したらどのように対処したらいいかまでご紹介します。また、バッテリーの劣化を予防する裏ワザまで掲載していますよ。
バッテリーが劣化するとどうなる?
iPhoneはバッテリーが劣化すると様々な支障をきたすようになります。充電の減りが早くなるだけではなく、たとえば充電器にずっとケーブルを刺していないと充電が0%の状況が続き使用できなかったりします。また、バッテリーの容量が少なくなることで、iPhoneの動作が制限されることもあるのです。
iPhoneの動作が制限される理由は「パフォーマンス管理機能」が働いているからです。ピークパフォーマンス管理機能は、バッテリーが劣化し、使用できる電池量が少ないiPhoneの電源が急に落ちてしまうことを防ぐためにあります。急激に電源が落ちることで、データの保存ができないなどの問題が起こるからです。
それを避けるためには、消費電力を抑える必要があります。その結果として、同時に複数のアプリを動かすことができなかったり、操作しても反応が鈍くなってしまったりすることがあるのです。
iPhoneのバッテリーが劣化すると、iPhoneの性能もひどく落ちてしまうことになります。それを防ぐためには、iPhoneのバッテリー診断をすることをおすすめします。
iPhoneのバッテリー診断方法
iPhoneバッテリー診断とは何でしょうか。この機能は、iOS11.3以降のiPhone機種に搭載された機能です。今までは、「Apple サポート」と呼ばれるアプリでの診断や、Appleのアドバイザーから電話で診断結果を聞くことができるiOS診断というサービスでバッテリー状況を確認するしかありませんでした。
しかし、新しくiPhoneに搭載されたバッテリー診断は、iPhoneを所持している本人が、少し操作をするだけで、バッテリーの診断ができる画期的なツールです。非常に手軽にでき、バッテリーの状態を定期的に確認することが可能となりました。
ここでは、この新しくiPhoneに搭載された「バッテリーの状態」機能の使い方についてご紹介します。
まずは、iPhoneの設定画面を選択します。そして、バッテリーを選択。バッテリーの状態(ベータ)をタップすると、「最大容量」と「ピークパフォーマンス性能」の2つが表示されるかと思います。
「最大容量」はパーセンテージで表示されています。100%が最大の値に対し、現在のバッテリーの状況では何%使うことができるのかを示しています。もし、これが50%だった場合には、新品で購入したばかりのiPhoneのバッテリー最大容量を100%としたときに、その半分しか最大でも電気を貯められないということになりますね。
次に、下の段にある「ピークパフォーマンス性能」の説明です。ここでは、「パフォーマンス管理機能」が動作しているかどうかを確認することができます。
バッテリーの劣化が進むと、iPhoneでは自動的に「パフォーマンス管理機能」が作動します。しかし、この機能が作動すると、iPhoneの動作が鈍くなるなどの問題が発生します。だから、この機能が作動しているかどうかをiPhoneの利用者が把握しているかどうかはとても大切なことなのです。
パフォーマンス管理機能の表示には、主に4通りのパターンがあります。
①「お使いのバッテリーは、現在、標準のピークパフォーマンスに対応しています。」
この場合は、バッテリーの劣化が進んでおらずiPhoneが通常の状態を維持できているという意味です。iPhoneの動作も通常通りで、バッテリーの劣化も見られないので、バッテリーの問題はありません。
②「このiPhoneで、必要なピーク電力をバッテリーが供給できなくなったため、突然のシャットダウンが発生しました。この現象が再度発生しないように、ピークパフォーマンス管理が適用されました。 無効にする…」
これは、バッテリーが劣化したために、「パフォーマンス管理機能」が作動している状態です。無効にするボタンを選択することで、「パフォーマンス管理機能」の作動をストップできます。ストップすると、突然のシャットダウンによってデータが失われるなどのリスクは負うものの、iPhoneは通常どおり動作をしてくれるようになります。
②のメッセージが表示された場合には、バッテリー劣化によってiPhoneの動作に支障をきたしている証拠となります。このメッセージがでているうちにバッテリーを交換しておけば、早めの交換となるのでデータ損失などのトラブルの予防にもつながります。
③「このiPhoneで、必要なピーク電力をバッテリーが供給できなくなったため、突然のシャットダウンが発生しました。パフォーマンス管理による保護を手動で無効にしています。」
これは、先ほどの無効にするボタンを選択して、「パフォーマンス管理機能」が無効になっている状態です。これは、バッテリーは少ないものの、通常通りの動作でiPhoneが動いていることを意味しています。
iPhoneの動作は通常通りなので、気づかないケースも多いですが、バッテリーを疲弊させているのでいつシャットダウンが起きて、データが飛んでしまうなどの不具合が起きてもおかしくはない状態です。
通常通りの性能でiPhoneを使うには、やはりバッテリーを交換することが大切です。ちなみに、一度パフォーマンス管理を無効にすると、次に突然のシャットダウンが起きるまで、有効にはできません。
④「このiPhoneでは、バッテリーの状態を判定できません。バッテリーに関するサービスはApple正規サービスプロバイダが対応します。」
このメッセージは、「バッテリーの状態」機能からでは、iPhoneのバッテリーの診断が不可能という意味です。この原因には、iPhoneを落とした衝撃でバッテリー部品の破損や、iPhone修理による部品の紛失などが考えられます。
これらによって、バッテリーの状態を感知する機能が失われてしまっている状態です。このiPhoneのバッテリー診断をするには。Appleの正規店のカウンターに持っていくなどの行動をとるしかありません。原因を突き止めた上で、部品の交換をおこないましょう。
もしバッテリーが劣化していたら?
もし、このiPhoneのバッテリー診断機能からバッテリーが劣化していることがわかったら、どのような対処をすればよいのでしょうか。やはり、バッテリーが劣化している以上は、バッテリーの交換をすることが一番の解決策になります。バッテリー交換にはどのような方法があるのかみていきましょう。
【Appleでの交換方法】
Appleで、バッテリー交換をするには2つの方法があります。1つ目はApple StoreやGenius Barで交換する方法です。ここでは、お店にiPhoneを持って行ったあと、診断→交換→受け取りの一連の流れが2~3時間弱で終わるといわれています。
混雑も予想されるので、事前に公式サイトから予約をしておくとスムーズにバッテリーを交換することができるのでおすすめです。
2つ目は、Apple Repairセンターに送る方法です。公式サイトから修理依頼に必要な記入事項を入力します。その上で、iPhoneを梱包してApple Repairセンターに送りましょう。交換期間は1週間前後といわれており、修理後は自宅までiPhoneが配送されます。
気になる費用相場ですが、Appleが提供しているサービスの1つである「Apple Care+」に加入している場合には、無料でバッテリーの交換ができます。未加入者の2018年12月31日までの交換費用は、次のようになります。
iPhoneSE、iPhone SE、iPhone 6、iPhone 6 Plus、iPhone 6s、iPhone 6s Plus、iPhone 7、iPhone 7 Plus、iPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone Xは3,200円です。これらの機種は、ユーザーからバッテリーの不具合が相次いで指摘されたため特に安くなっています。
最新機種のiPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XRは、7,800円。それ以外の古い機種については、8,800円になっています。
【非正規店で交換】
iPhoneの非正規修理店は全国各地にあります。修理手続きから交換までの時間が比較的短いのも魅力的なポイントです。費用相場は機種にもよりますが、3,000円弱~8,000円弱で交換できるようです。
【バッテリーを購入し、自分で交換】
インターネットを探せば、バッテリーを購入することができます。やり方の動画や説明サイトを参考にして、バッテリーを交換してみましょう。
バッテリー交換に必要な機材と新品のバッテリーが入った交換キットを3,000円前後で購入できます。バッテリーと道具を別々で購入する場合には、5,000円弱かかりますが、その分道具やバッテリーにこだわることができます。
バッテリーの劣化を防ぐ裏ワザ
iPhoneのバッテリー診断という便利な機能のおかげで、バッテリー交換のタイミングがより適切にわかるようになります。しかし、バッテリーの交換にはお金や手間がかかるので、なるべく、バッテリーを長持ちさせたいですよね。ここでは、バッテリーの劣化を防ぐ裏ワザをご紹介します。
①充電するときの室温が重要
iPhoneのバッテリーは、室温や気温が暑すぎても寒すぎても劣化の原因になります。そのため、iPhoneの温度をなるべく均一に保つことが重要となります。iPhoneは充電をすると熱を持ちやすくなりますが、それを加速させているのがiPhoneケースです。
ケースがついていることで、充電によって発生した熱がうまく逃げず、iPhoneの温度がさらに上がってしまいます。すぐにiPhoneケースを外して、上がってしまったiPhoneの温度下げるようにしましょう。
また、冬に寒い部屋でiPhoneを充電していたら、ほとんど充電できていなかった経験はありませんか? iPhoneは寒さにも弱いので注意が必要です。充電時には、なるべく本体の温度を一定に保つ工夫をすると劣化の進度を抑えることができますよ。
②充電するタイミングにコツがある?
iPhoneの充電を使い切ってから充電をすると、バッテリーの劣化がはやまる原因になるかもしれません。
iPhoneに使われているリチウムイオン電池では、充電した回数を1回とカウントするのではなく、減った状態から何%増やしたかの増えた電気の数を合計して100%になったタイミングで充電を1回したとカウントします。
だから、よりこまめに充電をしたほうが、実際にカウントされる量よりもお得に充電できるのです。iPhoneを充電するときは、残り50%や70%になったら充電するというように、いつもより早いタイミングでの充電を心掛けると、劣化の速度を抑えられるかもしれませんね。
まとめ
今回は、iPhoneのバッテリー診断のやり方とバッテリーが劣化したらどう対処すればいいかなどについて、お伝えしてきました。「最近iPhoneの調子が悪いな……」と感じたら、バッテリーの劣化が原因かもしれません。
バッテリー診断を定期的におこなうことによって、適切なタイミングでバッテリーを交換できます。そしてより、快適に長くiPhoneを使えるようになると思います。
また、バッテリー劣化を防ぐための工夫を心掛けながら毎日を過ごすことが大切です。充電時の温度管理や充電のタイミングに気を付けてバッテリーの寿命を延ばしましょう。
バッテリー診断をこまめにおこなうことで、バッテリー劣化スピードを把握することにも役立ちます。バッテリーを長持ちさせる工夫をすることができますよ。
iPhoneのバッテリーを交換する際は、Appleに持っていく・非正規の修理店に出す・自分で交換するの選択肢があります。自宅からお店までの距離や手元にiPhoneがない時間の長さや費用を考慮しながらベストな選択ができるといいですね。