iPhoneを冷蔵庫にいれると故障の原因に!?正しい冷まし方を解説
iPhoneを使用している最中に、端末が熱くなることはないでしょうか。原因はさまざまなことが考えられますが、すぐにiPhoneが使えなくなってしまうわけではないので焦らず対処しましょう。
このときに、iPhoneを冷やすために、冷蔵庫にいれようと考える方もいるかもしれませんが、絶対にやってはいけません。iPhoneを冷蔵庫にいれると故障を引き起こしかねないのです。
この記事では、iPhoneが発熱した際の適切な対処法をご紹介します。発熱の原因はバッテリーであることも考えられますので、交換修理についてもご紹介します。
iPhoneを冷蔵庫にいれると故障の原因に
熱くなったiPhoneを冷蔵庫にいれることは、熱を取るための適切な方法ではありません。むしろ、iPhone内部に致命的なダメージを与えるおそれがありますので、故障の原因となり得ます。
iPhoneを冷蔵庫にいれることの危険性は、iPhoneが「急激」に冷やされることにあります。iPhoneが急激に冷やされると内部に結露が発生します。結露とは、空気が冷えて空気中の水分が水滴となることです。つまり、iPhoneの基盤に水滴がつき、水没と同じ状態になるのです。
iPhoneの内部が結露して水没してしまうと、ショートを起こす危険性があります。また、充電コネクタに結露が発生して、濡れた状態で充電してしまうことでもショートを起こすことが考えられます。こうした理由から、iPhoneを冷蔵庫にいれてはいけないのです。
水没したとき冷蔵庫にいれると、除湿機能によってiPhoneが直るなどの方法が散見されますが、いかなる場合であっても正しいとはいえないでしょう。
iPhoneが熱いときの正しい対処法
iPhoneを冷蔵庫にいれると発熱は抑えられるものの内部に致命的なダメージを与えてしまいます。以下では、端末の急な発熱への対処法をご紹介します。
CPUへの負荷を減らす
iPhoneは電源が入っているとシステム内でさまざまな処理をおこなっています。複数のアプリを起動させるなどすると、処理することが増えます。多くのデータを処理するためCPUに大きな負荷を与えてしまい、端末が発熱するのです。CPUへの負荷を減らしてあげることで、安定した動作を保ち、発熱を防ぐことができます。
具体的には、低電力モードにする、使っていないアプリをアンインストールする、マルチタスクからバックグラウンドのアプリを終了させるなどがあります。また、バックグラウンドでのアプリの処理や更新をオフにすることも有効な手段です。
扇風機などで冷やす
冷蔵庫にiPhoneをいれることが危険な理由は、内部が急激に冷やされることで結露が発生するということでした。そのため、結露が発生しない程度の微弱な風であれば、扇風機などを使って端末の熱を取ることができます。
ケースやカバーを外す
発熱したiPhoneの放熱を促すためにも、ケースやカバーを外しましょう。ケースやカバーは種類によっては熱を閉じ込める素材を使用している製品もあるため、長時間取り付けたままにすることはおすすめできません。熱を閉じ込めやすいケースやカバーを外すことで、熱がこもることを防げます。
iPhoneが熱いままならバッテリー交換も検討しよう
iPhoneが発熱したときの対処法をお試しいただいた場合でも、問題が解消されないときはバッテリーの不具合が考えられます。決してiPhoneを冷蔵庫にいれて無理やり冷やすことはせず、バッテリー交換を検討してみましょう。
バッテリー交換はApple公式の保証と非正規店での交換修理からお選びいただけます。Appleの保証は、「Apple製品限定保証」と「AppleCare+」の2種類があります。
「Apple製品限定保証」では、初期不良の場合やバッテリーが本来持つ容量の80%を下回った場合、無料でバッテリーを交換できます。使用ときの過失や誤って損傷を与えてしまったときは別途所定の修理代金が必要になるので注意が必要です。
「AppleCare+」では、バッテリーの容量が本来の80%未満に劣化した場合に限って無料で交換できます。保証対象外の場合はモデルごとに別途所定の修理代金が発生するので、お使いのiPhoneをご確認ください。
バッテリーの交換方法は、配送修理と持ち込み修理のいずれかからお選びいただけます。配送修理はApple公式サイトから手続きをすることで、配達業者が自宅まで集荷に来ます。iPhoneの修理が完了する目安は約10営業日です。
持ち込み修理はApple Storeまたは正規修理店へ予約をいれた上で、故障したiPhoneを持ち込んでください。可能であれば即日の修理対応となりますが、場合によってはリペアセンターに送られ約10営業日ほどで修理が完了します。
Apple製品を独自に修理する非正規の店舗でもバッテリーの交換修理を依頼できます。しかし、修理を依頼するiPhoneがAppleの保証に加入していたとしても非正規店では、保証内容に応じた修理サービスは受けられません。また、修理代金は各店舗によって異なります。
バッテリー交換の相場は、およそ4,000円から9,000円となります。店舗や修理に出すiPhoneのモデル、あるいは時期によっても若干異なりますので、お近くの店舗をご確認ください。
バッテリー交換したあとに長持ちさせるコツ
バッテリーを交換したばかりのiPhoneの動作は、これまでと比べてとても快適になったと思います。せっかくバッテリーを交換したので、新しいバッテリーはこれまで以上に長持ちさせるようにしましょう。
極端な温度は避ける
iPhoneを使用する際の最適な温度は0℃から35℃とされています。夏や冬はこれらの温度を超えた範囲でまったく使用しないことはできないと思いますので、可能な限りで使用を控えましょう。冷蔵室の温度は約2℃~6℃に設定されますが、外気との温度差が大きく端末が急激に冷やされるため、iPhoneを冷蔵庫に入れることは避けた方がいいとされています。
長期間の保管は50%充電してから
iPhoneを長期間保管する場合は端末のバッテリーを50%程度にしてからにしましょう。バッテリーを0%にした状態で端末を保管すると、過剰に放電が進む恐れがあります。過剰な放電が続くことで「重放電」という状態になることがあるので、注意が必要です。バッテリーが「重放電」になると、充電をしても電力が蓄積されづらくなる恐れがあります。
また、フルに充電をした状態で長期間保管することも避けましょう。100%まで充電して放置することで、バッテリーが損傷する恐れがあります。長期間の保管の際は、バッテリーを50%程度まで充電した状態にすると安心です。バッテリーを良好な状態に保つためにも、たまに様子を確認して必要であれば再度充電しておくと良いでしょう。
最新のiOSにアップデートする
iOSは常に最新の状態に保つことが望ましいです。iOSにはバッテリー関連の不具合が発見されることが多々あります。過去には、iOSをアップデート後にバッテリーの減りが早くなることもあったようです。不具合の報告が多数上がってくると、最新のバージョンにアップデートされます。
お使いのiPhoneのiOSが古ければ、バッテリーの消耗が激しくなるなどの不具合を残ってしまうかもしれません。最新のiOSでは、前バージョンの不具合を解消することで、バッテリーの最適化がされている場合もありますので、なるべく最新のiOSを保ちましょう。
まとめ
iPhoneが急に発熱したときは、使用上の問題が考えられます。ほかにも、バッテリー自体に不具合があれば発熱するだけでなく、端末の重大な故障につながることも考えられます。
もし発熱したとしても、iPhoneを冷蔵庫にいれてはいけません。iPhone内部で結露が発生して水没と同様の状態になってしまいます。
iPhoneの熱は適切な方法で取り除き、それでも状態が改善されなければバッテリーの交換を依頼しましょう。修理を依頼する店舗や保証の有無によって修理代金は異なりますので、あらかじめご確認ください。