スマホの電源が落ちるのはウイルスの仕業?ウイルスの対処法と予防策
パソコンをお使いの方のなかには、普段からウイルスに感染しないように気を付けている方も多いかと思います。じつはスマホもウイルスに感染することはご存じでしたか?
スマホの電源が急に落ちるなどがウイルスによって、引き起こされる症状です。今回はスマホがウイルスに感染しているか確認し、感染を予防する方法について紹介します。
スマホの電源が落ちた!もしかしてウイルス?
スマホの電源が急に落ちるのはウイルスの仕業だと断定してしまうのは早計です。もちろんスマホがウイルスに感染することが原因の可能性もありますが、スマホの不具合によってスマホの電源が落ちてしまっている可能性もあるのです。
スマホの電源が落ちるようなウイルスというのは、それほど数が多くないようです。一般にウイルスはなんらかの利益を得るためにスマホに感染しているため、どちらかというとスマホのアプリや通信能力を悪用するものが多いのです。ただし、ウイルスが頻繁に動作することでスマホに負荷をかけてしまい、その結果スマホの電源が落ちることにつながる可能性はあります。
ウイルスではなくスマホの不具合のせいで電源が落ちてしまう場合、メモリかバッテリーのどちらかに原因があることが多いようです。
メモリが不具合を起こしている場合、メモリがいっぱいになってしまっているかもしれません。こういったときは、メモリリセットを試してみるとよいでしょう。メモリリセットとは、スマホ内のメモリ情報をクリアすることで、スマホの動作を軽くすることです。
メモリリセットの方法は、お使いのモデルによって変わってきます。起動しているアプリを閉じることである程度のメモリはリセットできるので、たくさんのアプリを起動しっぱなしにしている場合はそれらを閉じてみましょう。また、スマホを再起動することでもメモリリセットすることができます。
一方、バッテリーに問題がある場合は、スマホがバッテリー残量を誤認識している可能性があります。実際にはほとんどバッテリー残量が残っていないのに、バッテリー残量の表示はまだたくさん残っているように見えてしまうなどの症状が起きます。
このときは、バッテリーリフレッシュという方法が効果的です。手順は簡単で、まずスマホを満充電したあとに完全放電し、そのあとさらにもう一度満充電するだけです。バッテリーリフレッシュによって、実際のバッテリー残量と、表示上でのバッテリー残量を一致させる効果が期待できます。
バッテリーリフレッシュをおこなってもスマホの電源が落ちる場合は、バッテリーの故障が考えられます
ウイルスに感染しているかはどうやって確認するのか
スマホの電源が急に落ちるのが、ウイルスによるものなのかスマホの不具合によるものなのかは簡単には見分けられません。ここでは、スマホがウイルスに感染しているのかどうかを確認する方法についてお話しします。
まず気を付けなければいけないのが、なんらかのサイトにアクセスしたときなどに「お使いの端末がウイルスに感染しています!」などと表示される場合です。こういったときは、その警告を発している側こそがウイルスに感染させようとしている危険があります。
ウイルス感染の警告をしてくる場合、ウイルス除去ソフトなどのインストールを勧めてくることがあります。このウイルス除去ソフトを安易にインストールしないようにしましょう。それ自体がウイルスであるおそれがあります。どうしても不安だという場合は、そのウイルス除去ソフトの提供元を確認するとよいでしょう。
スマホがウイルスに感染していないか調べたいときは、ウイルス対策ソフトを使いましょう。このとき、無料のウイルス対策ソフトには注意しましょう。それそのものがウイルスの可能性があります。ウイルス対策ソフトをインストールするときは、必ず提供元を確認し、信頼できる開発者のものを選びましょう。キャリアショップが提供しているウイルス対策ソフトなどもあるようです。
ただし、iPhoneやiPadの場合はウイルス対策ソフトが存在していないことには注意しましょう。これは、iOSの開発情報が公開されていないために、ウイルス対策ソフトを開発することができないからです。その代わり、iOS自体がウイルスに感染しにくいつくりになっています。こまめにiOSをアップデートすることが、iPhoneなどでのウイルス対策になります。
いまスマホが危ない?「マルウェア」とは
スマホの電源が落ちるなど、ウイルスによる症状はさまざまです。そんなウイルスに対策をうつときに無視できないのが「マルウェア」の存在です。
マルウェアとはmalicious softwareの略称で、悪意のあるソフトウェア全般のことを指します。ウイルスも含んだ、より広義の意味の意味で使われますが、まれにウイルスと同一視される場合もあります。
このマルウェアが、スマホに感染することが問題視されています。なかでも「トロイの木馬」と呼ばれるタイプのマルウェアが猛威をふるっているようです。
トロイの木馬とはギリシャ神話に登場するもので、「相手の陣地に大きな木馬のふりをして侵入し、相手が油断したところで攻撃する」という戦略のことを指します。ここから転じて、「一般的なアプリのふりをしているが、インストールするとこっそり悪さをするマルウェア」のことをトロイの木馬と呼ぶようになりました。
一般にスマホがウイルスに感染したといった場合、このトロイの木馬タイプのマルウェアに感染していることが多いようです。お使いのスマホを守るために、このマルウェアという言葉を覚えておいて損はないでしょう。
ウイルスに感染しないために!ウイルス対策方法
一度スマホがウイルスに感染してしまうと、その確認や対処はとても困難です。スマホの電源が落ちるウイルスなどに感染しないためにも、普段から感染予防をするようにしましょう。
まずはウイルス対策ソフトを導入しましょう。android系のスマホの場合は多くのウイルス対策ソフトがあります。ただし、ウイルス対策ソフトのふりをしたウイルスである可能性もあるので、提供元をきちんと確認してからインストールしましょう。iPhoneなどの場合はウイルス対策ソフトが存在しないので、iOSをこまめにアップデートすることで対応しましょう。
また、ウイルス対策ソフトのほかにも、日ごろからスマホの使い方を気にすることで、ウイルスへの感染を防ぐことができます。たとえば、GooglePlayストアやAppストアなどの公式ストア以外から提供されているアプリは、トロイの木馬型マルウェアである危険性があります。
最近では街中で無料Wi-Fiがよくとんでいます。しかし、信頼性の低い無料Wi-Fiにむやみにつなぐのもやめましょう。Wi-Fi通信からウイルスに感染するおそれがあります。
ほかにも、ウイルス感染している外部デバイスにスマホを接続することでも、ウイルスに感染することがあります。頻繁にパソコンなどと接続する場合、パソコン側のウイルス対策もしておくとよいでしょう。
不審なメールや不審なリンクは触らないということも大切です。とくにメールではウイルス自体が添付ファイルとして送られてくることもあるので、身に覚えのないメールは開かないようにしましょう。
まとめ
スマホに感染するウイルスは非常におそろしいですが、スマホの電源が落ちるからウイルスに感染しているんだと決めつけてはいけません。まずは落ち着いて、ウイルス対策ソフトなどでスマホをチェックしましょう。
また、怖いのはウイルスだけではありません。ウイルス以外にもトロイの木馬などの悪意あるソフトウェアは多くあるので、それらの総称として使われるマルウェアという言葉は覚えておきましょう。ただし、マルウェアという意味でウイルスという言葉が使われているケースもあります。
一度スマホがウイルスに感染してしまうと、取り除くのは困難です。日ごろからウイルス対策ソフトなどをインストールしておくとよいでしょう。ただし、iOS向けのウイルス対策ソフトは存在しないので、iPhoneなどをお使いの方はiOSをこまめにアップデートすることで対応することが重要です。