データを削除したい！iPhoneを完全初期化する方法をご紹介

みなさんはiPhoneの完全初期化って聞いたことありますか？「完全初期化はいったいどのような場面で利用するのか」「どんな内容を初期化してくれるのか」そんな疑問をお持ちの方もいるでしょう。

この記事ではiPhoneの完全初期化についてご紹介します。完全初期化によって初期化される内容や、初期化前にやるべきことについて解説しているので、参考にしてみてください。

どんなときに初期化する？

一口にiPhoneの初期化といってもiPhoneの初期化にはいくつか種類があります。どの設定を初期化するかによって、該当する初期化が異なります。以下は設定で初期化できる項目です。

初期化できる項目

ホーム画面のレイアウトの初期化
ホーム画面のアプリの並びを、初期状態に戻すことができます。自分で作成したフォルダもなくなるほか、アプリなども表示されなくなります。

ネットワーク設定の初期化
ネットワークの接続に関する設定を初期化します。インターネットやWi-Fiなどが正常につながらない場合はこの設定を初期化すると改善するケースがあります。

位置情報とプライバシーの初期化
マップアプリなどの位置情報設定やSNSなどの電話帳、保存した画像の読み込み許可などのプライバシー設定を初期化することができます。

キーボードの変換学習の初期化
iPhoneで文字を入力するとiPhoneがその入力を学習し、予測変換の候補として出てきます。学習した予測変換を全部白紙に戻すことができます。

すべての設定の初期化
iPhoneの各種設定のみを初期化できます。電話番号などの連絡先のデータは初期化されませんが、設定に含まれる項目が初期化されます。「すべての設定」には着信音や、パスコードなどが含まれます。

すべてのコンテンツと設定の初期化
iPhoneの完全初期化に該当するものです。この初期化をおこなうとすべての設定とiPhone内に保存されている状態がすべて消去されて、iPhoneが工場出荷時のまっさらな状態になります。

初期化が必要なとき

では、iPhoneの初期化が必要なときはいったいどのようなときでしょうか？

・iPhoneを修理に出すとき
店舗にもよりますがiPhone修理店では、修理の際に個人情報の流出を防ぐためにもデータの初期化が必要な場合があります。

・iPhoneを手放すとき
iPhoneを機種変更で下取りに出す際やiPhoneを売るとき、他人に譲渡するときに個人情報を守るために初期化します。

・iPhoneを紛失したとき
iPhoneの機能の１つである「iPhoneを探す」を活用すれば遠隔操作でデータの初期化をおこなうことができます。iPhoneを紛失してしまった際に、個人情報を守るためにデータの初期化をおこなうことがあります。

これらの状況以外でも初期化が必要なときが存在します。たとえば、iPhoneの不具合が直らない場合です。iPhoneの不具合のなかには、データの初期化をおこなうことによって改善が見られる場合もあります。

他には、パスワードが分からなくてロックを解除できないときもあります。最終手段ではありますが、iPhoneのアクティベーションロック（紛失時などに他の人が使えないようにロックすること）が解除できないときにパスワードごとデータを初期化し、iPhoneを使えるようにすることができます。

初期化する前にやっておくこと

iPhoneを完全初期化してしまう前にいくつかやっておくべきことがあります。それはバックアップを取ることです。iPhoneの完全初期化をおこなうと、iPhone内の写真・電話帳・アプリなどのすべてのデータが丸々消えてしまいます。

消えてしまったデータは基本的に復旧することができないため、事前のデータバックアップが必要となります。バックアップの手順は次のとおりです。

iCloudを使ったバックアップ

① iPhoneを通信状況の安定したWi-Fiに接続する
② iPhoneの「設定」内の「iCloud」を開く
③「iCloud」内の「iCloudバックアップ」を選択し、「iCloudバックアップ」をオンにする
④「iCloudバックアップを開始」の確認で「OK」を選択する
⑤「今すぐバックアップを作成」を選択する

iPhoneとWi-Fi環境があれば手軽にできるバックアップ方法です。Apple ID利用者にはそれぞれ無料の5GBのiCloudストレージが付与されているので、そこにデータのバックアップを保存するというかたちになります。

バックアップの容量が5GBを超える場合は、バックアップするデータを諦めるか有料のストレージプランにアップグレードする必要があるので注意しましょう。

iTunesを使ったバックアップ

①iPhoneをライニングケーブルでパソコンに接続する
②パソコンでiTunesを立ち上げる
③iTunesに表示されたiPhoneのアイコンを選択する
④「概要」選択すると「今すぐバックアップ」の項目があるので選択する

iPhoneとiTunesをインストールしたパソコンがあればできるバックアップです。パソコンのなかに直接iPhoneのデータバックアップを保存します。パソコンのデータの空きさえあれば、いくらでもデータのバックアップを取れる点がメリットです。

アクティベーションロックの解除と「iPhoneを探す」をオフにする

iPhoneを初期化する際は、パスワードの解除や「iPhoneを探す」をオフにすることを求められます。これらの設定を解除しないと、初期化作業が中断されてしまうので注意しましょう。

iCloudのサインアウト

iCloudのサインアウトは初期化作業自体には不要なものですが、サインアウトせずにiPhoneを初期化して手放してしまうとiCloudの情報を他者に見られてしまう危険性があります。そのため、バックアップや「iPhoneを探す」のオフが完了したらiCloudのサインアウトもあわせておこないましょう。

いよいよiPhoneを初期化！

バックアップや各種設定の解除、サインアウトが完了したら、iPhoneの完全初期化をおこなうことができます。手順は次のとおりです。

①iPhoneの「設定」内の「一般」を選択する
②「一般」項目内の一番下にある「リセット」を選択する
③「リセット」内の「すべてのコンテンツと設定を消去」を選択する
④確認画面が出たら赤文字の「iPhoneを消去」を選択する
⑤本当に初期化しても大丈夫かの最終確認画面が出るので、問題なければ赤文字の「iPhoneを消去」を選択する
⑥初期化が開始され、最初にiPhoneを立ち上げたときに表示される初期設定の画面が出てきたら初期化完了

お話したとおり、iPhoneの完全初期化を実行してしまうとデータが完全になくなってしまいます。そのためしっかりとバックアップが取れているかの確認を怠らないようにしましょう。

また、iPhoneの初期化中に電池切れでiPhoneの電源が落ちてしまうと、最悪iPhoneが故障して使えなくなってしまう可能性があり大変危険です。初期化作業をおこなう際はiPhoneの電池を最大にしておくか、充電しながらおこなうことをおすすめします。

まとめ

iPhoneの完全初期化とは、一部の限られた設定や情報だけでなくiPhone内の全データを消去しまっさらな状態にすることです。iPhoneを手放す際や修理に出すときに、大切な個人情報を守るためにもデータの完全初期化をおこないましょう。

初期化をおこうとiPhone内のデータは消えてしまうので、事前のデータバックアップをしっかり取ることをおすすめします。データのバックアップはiCloudかiTunesで取りましょう。

パソコンがない場合やバックアップする容量が少ない場合は、iCloudがおすすめです。たくさんの写真やデータのバックアップを取りたい場合は、iTunesを利用するのがよいかもしれません。